外出時の授乳に関するアンケート結果
2018年1月31日から2月6日正午までの期間、「外出時の授乳に関するアンケート」を実施しました。回答数は1333件です。
アンケートの結果から、お母さんが安心してすごせる授乳ゾーンが望まれていることがわかりました。またマークとしては海外からのお客様も考えて国際的に浸透している「国際シンボルマーク」を女性専用とわかりやすいような暖色で使用することを支持する意見が多くみられました。また、哺乳瓶とおむつ替え台を描いたISOのマークだけでは、おっぱいをあげられるゾーンがあるかどうか不安という意見も見られました。
Q1 乳児を育てているご家族が外出するために最も必要だと思われるものを以下から一つ選んでください。(回答は一つ)
Q2 女性と子どもだけしか入れない授乳ゾーンをどう思いますか。(回答は一つ)
Q3 利用者の性別についての掲示がないベビールームをどう思いますか。(回答はいくつでも)
Q4 女性と子どもだけしか入れない授乳ゾーンを表すマークとして国際シンボルマークが多くの国で使われており日本でも目にすることが増えてきました。一方で、日本の事情を考え、新しいマークを考えた方がいいという意見もあります。授乳室のマークについてあなたの考えに一番近いものはどれですか?(回答は一つ)
Q5 国際シンボルマークを使うとき、国際的に一番なじみがある青と女性専用であることが伝わりやすい暖色のどちらがいいと思いますか。(回答は一つ)
Q6 以下は新しく日本でも使われることになったISOマーク(国際的なシンボルマーク)です。あなたはこのマークを見たときにどのようなものがあると思いますか。きっとあるだろうと予想するもの全てを選んでください。
以下は回答協力者のうち回答者本人、または回答者のパートナーが母乳で子育てをした経験がある方(1,262人:回答者の94.6%) に伺いました (Q7 あなた、またはあなたのパートナーは母乳での子育ての経験がありますか。(混合栄養も含みます))。
Q8 あなた、またはあなたのパートナーは外出時に授乳ゾーン(おっぱいがあげられるスペース)を利用したことがありますか。
Q9 あなたまたはあなたのパートナーが授乳ゾーンを使用中に、パートナー以外の男性が入室したり、のぞかれたりした経験がありますか。またそのようなことが起こらないか不安を感じますか。(回答は一つ)
Q10 授乳する(おっぱいをあげる)必要があるのに外出先に授乳ゾーンがないとき、どうしましたか。以下の選択肢からあてはまるものをすべて選んでください。
Q11 あなたは人前でおっぱいをあげるのに抵抗がありますか?気にしませんか?
【自由記述より】(抜粋のみ)
「男性の目が気になる人もいると思うので、オムツ台やミルクを作れる場所やあげられる場所以外に、もうひとつ授乳スペースが分かりやすく区切られていると安心できる」(女性・30代)
「女性が安全に安心して授乳できるスペースがあった方が良い。国際的にイスラム圏の文化や宗教的な対応も可能になればさらに良いと思われる。」(男性・30代)
「授乳室がないからトイレで。と他人は簡単に言うのはとても不愉快でした。授乳室で知らない子供がのぞいてきたことはあります。そこにパパの声がするとちょっと怖いですね。授乳スペースもオムツ替えのスペースもママだけの場所にはしたくないので、もっと増やして欲しいと思います。」(女性・30代)
「人気の場所は空き待ちで並んだりする。子どもは我慢できないので、授乳ゾーンは個室でなくてもいいので、もっと多くの人が入れる様にして欲しい。」(女性・30代)
「外国人男性にもわかるようにWomen’s Only と大きく書いてほしい」(女性・20代)
「授乳にはある程度時間がかかります。授乳ゾーンとおむつ替えゾーンが一体化したベビールームが施設内に1箇所しかない場合、無駄に待たなければいけないことがあった。」(女性・30代)
「授乳スペースありますか?と聞いたらトイレでお願いしますと言われたことがあります。赤ちゃんにとっては授乳は大切な食事なのに、トイレでって…。無いなら飲食okの場所でミルクあげるからいいのに、トイレでって言うなよ…と思いました。ひどいと思います、」(女性・20代)
「授乳室と調乳場所が隣接してる場合、どこまで男性の入室が良いのかの記載がない場所が多く、入ってよいのか困っている男性を見かけたことがあるので、誰が見てもわかるような表示があると嬉しいです」(女性・30代)
「個室で区切るから待つ人が出て来る。赤ちゃんは待てないんだから、大きい部屋にソファを並べてカーテンで仕切るくらいのプライバシー保護で十分。母親はみんな同じで同じように授乳してるのだから、気にならない。綺麗な個室、なんか不要だ。居座っちゃうし、回転悪くてイライラが募るし、授乳がストレスになって授乳率が下がる。」(女性・30代)
「子どもが母乳で育てられることは極めて自然で望ましいことだし、社会にとっても有益なことばかりである。母乳育児への偏見がなくなり、授乳室を選択する場合もときにはあっても、基本的に、まずは偏見の眼差しを感じることなく、公共の場であげられるような社会になってほしい。」(男性・60代)
「ぱっとみて,女性しか入れないのか,男性も入れるのかわかるようにしてほしい」(男性・40代)
「男性が利用できるかどうかを明示すれば男女ともに安心できると思います。」(男性・30代)
「乳児と母親に優しいスペースが、もっともっと広がると良いです。更に父親も子育てしやすい世界になることを願います。」(男性・30代)
「海外の国のように、授乳する事自体、自然で当たり前の事、と社会が認識し、どこでも誰でも気軽に授乳できるような社会、環境になれば良いと思う。」(女性・60代)
「生後1ヶ月、3~4ヶ月の時点で50パーセント以上の方が母乳だけで育てている時代。授乳ゾーンについてもっと心配なく使えるように質も量も作ってほしい。オリンピックもあるので、国際的にも認められるようになってほしい。」(女性・50代)
「男性もオムツ替えやミルクをあげることをできる環境は、必要。だから、授乳スペースに男性が入ってこないという確約も、女性としては必要」(女性・40代)
「男性がわかりやすくミルクを作れる場所がハッキリわかり、共同でも母乳での授乳スペースを間違えて入ってこなければなんでもいい!母乳もミルクも色んな人がいるのだから、お互いに育てやすい環境を!」(女性・30代)
「男性入室禁止の記載があるのに、休憩していた男性を見かけたことがあり、怖かったです。盗撮されていないかなど、変に勘ぐったりしました。トラブルを避けるためにも、使用対象者を分かりやすく明記すべきだと思います。」(女性・30代)
そのほか、授乳室の増設や具体的な授乳室のレイアウトを提案したもの、授乳しやすい服やケープなどの利用で授乳しているという経験が書かれたコメント、外での授乳の賛否の声、子育てをしている男性への配慮や調乳用設備・液体ミルクの要請など、さまざまな観点からの意見もありました。すべてをご紹介できませんが、たくさんの声をありがとうございました。これからも、こうした生の声をできるかぎり、行政や関係者に届けていきたいと思っています。
回答者属性(%は全体における割合)
10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代以上 | ||
女性 | 1(0.07) | 77(5.8) | 733(54.9) | 317(23.7) | 84(6.3) | 18(1.4) | 1231(92.4) |
男性 | 0 | 5(0.4) | 29(2.2) | 38(2.9) | 20(1.5) | 11(0.8) | 102 (7.6) |
1 | 82 | 762 | 355 | 104 | 29 | 1333 |
PDF:外出時の授乳に関するアンケート